狂言師として高い評価を受けながら、ドラマや映画などでも活躍している野村萬斎さん。
1966年4月5日生まれで、年齢は2022年3月現在55歳になります。
今回はそんな野村萬斎さんの華麗な家系図と家族構成、人間国宝の父親・野村万作さんと職業が詩人の母親・阪本若葉子さんのエピソードや年齢などについて調べてみました。
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野村萬斎の華麗な家系図！と家族構成
さっそく野村萬斎さんの華麗な家系図について見ていきましょう。
こちらは娘の野村彩也子さんの家系図として公開されていたもの。
実際にどんな人物がいるのか？父方から詳しく見ていきましょう。
野村萬斎の家系図（父方）
祖父・野村万蔵（6世）
野村万蔵（6世）さんは野村萬斎さんの父方の祖父です。
（日本図書センター）
1968年には重要無形文化財各個指定保持者、いわゆる「人間国宝」にもなっています。
また、能面打ちの名手でもあり、野村萬斎さんの娘でアナウンサーの野村彩也子（さやこ）さんが初舞台「靭猿（うつぼざる）」でつけた猿のお面などを始め、数々の能面を作りました。
（TBSテレビ）
叔祖父・三宅藤九郎（9世）
三宅藤九郎（9世）さんは、野村萬斎さんの父方の祖父の弟（叔祖父）にあたる方です。
（朝日新聞社）
1979年には人間国宝に認定されています。
三宅藤九郎（9世）さんは生前、狂言師として舞台に立つほか、新作狂言を多数作り、さらに途絶えてしまった狂言の復曲にも尽力していました。
孫には狂言師の和泉元彌（いずみもとや）さんがいます。
（和泉元彌ツイッター）
伯父・野村萬（初世）
野村萬（初世）さんは野村萬斎さんの父方の伯父です。
（大臣官房人事課）
1997年には人間国宝に認定されています。
「おしん」や「翔ぶが如く」といったドラマにも出演していました。
上皇后美智子様の77歳を祝う夕食会では、皇族の前で「蝸牛」を披露したことでも知られています。
父・野村万作（2世）
野村万作（2世）さんは野村萬斎さんの父親です。
（シンラ）
真面目で芸に妥協しない性格であり、秘曲の「釣狐」を26回も務めあげました。
狂言ファンには若い頃から高い評価を受けていたそう。
2007年には人間国宝に認定されています。
叔父・野村四郎
野村四郎さんは野村萬斎さんの父方の叔父にあたる方です。
（文化庁）
野村四郎さんは狂言師ではなく、能の音楽を担当する能楽師です。
古典能曲の復曲に尽力するとともに、新作能の作曲・作舞も精力的に行っていました。
2016年には人間国宝に選ばれています。
（ウェッジ）
野村萬斎さんの父方には5人も人間国宝がいるのですね。
続いて、野村萬斎さんの母方の家系を見てみましょう。
野村萬斎の家系図（母方）
曾祖父・阪本釤之助
阪本釤之助（さかもとさんのすけ）さんは野村萬斎さんの母方の曾祖父です。
（名古屋市役所）
内務官僚などを経て、福井県知事や鹿児島県知事を務めました。
また名古屋市長も務め、その時代は「蘋園（ひんえん）市長」と雅号で呼ばれ、市民に親しまれていたそうです。
祖父・阪本越郎
阪本越郎（さかもとえつろう）さんは、野村萬斎さんの母方の祖父にあたります。
（文學アルバム）
こちらの写真中段の、向かって右端が阪本越郎さんになります。
阪本越郎さんは詩人でドイツ文学者でした。
1931年に第1集の詩集「雲の衣裳」を発表し、その後も数々の詩集や小説を世に送り出しています。
叔祖父・高見順
高見順さんは野村萬斎さんの母方の祖父の異母弟です。
（日本近代文学館）
作家・詩人として数多くの作品を残しました。
代表作としては「故旧忘れ得べき（こきゅうわすれうべき）」や「如何なる星の下に」などの作品があります。
娘にはタレントでエッセイストの高見恭子さんがいます。
（ワタナベエンタテインメント）
従伯祖父・永井荷風
永井荷風（ながいかふう）さんは、野村萬斎さんの母方の祖父の兄にあたる方です。
（毎日新聞）
小説や随筆・翻訳作品など幅広い作品を世に送り出した明治期の文豪と言われています。
代表作は「濹東(ぼくとう)綺譚」や「断腸亭日乗」などです。
父親には官僚で漢詩人の永井久一郎（きゅういちろう）がいます。
野村萬斎さんの母方の家系には他にも官僚や文化人が多くいました。
こうしてみると圧巻の家系図ですね。
野村萬斎の家族構成
野村萬斎さんは1996年に藤田千恵子さんという一般女性と結婚。
その後、3人の子供をもうけています。
- 長女 野村彩也子（さやこ）
- 長男 野村裕基
- 次女 野村彩加里（あかり）
そのため家族構成は5人家族になりますね。
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野村萬斎の父親・野村万作とのエピソード
先述した通り、野村萬斎さんの父親は人間国宝の狂言師・野村万作さんです。
ここではそんな父親と野村萬斎さんのエピソードを見ていきましょう。
野村萬斎と父親のエピソード① 父親というより師匠
野村萬斎さんにとって野村万作さんは「父親」というより「師匠」という意識なのだそう。
（毎日新聞）
父親の野村万作さんの稽古は厳しく、とても怖かったといいます。
狂言は決められた「型」を身体が覚えるまで何度も稽古をするので、それができるようにならないと稽古が終わらなかったそう。
（NHK）
時には野村万作さんから拳や扇子が飛んできたこともあったといいます。
ある時、稽古で出来ていたにもかかわらず、本番の舞台で、集中力に欠け間違いを連発した。演じ終えて揚げ幕に入った途端に殴られた。「本番で間違えた悔しさ」が身にしみたそうだ。（セクターエイティエイト）
そんな芸に厳しい父親・野村万作さんですが、「チャップリン」の映画や前衛的な芝居に連れて行ってくれたこともあったそう。
（時事通信）
そういった経験が今の野村萬斎さんの芸風につながっているのかもしれません。
野村萬斎と父親のエピソード② 野村萬斎の反抗期
野村萬斎さんは中学・高校生時代、「型」を覚えるだけの稽古に嫌気がさして、狂言が嫌いになってしまったそう。
（TBSテレビ）
狂言の「決められたものを決められた通りにやる」という教えが、思春期の野村萬斎さんにはとても葛藤があったといいます。
そのため学校ではバスケットボール部に入ったり、ヘヴィーメタルバンドを組んだり、自由を満喫できるものにのめり込んでいったのだとか。
（TBSテレビ）
当時この野村萬斎さんの苦悩を、父親である野村万作さんも感じ取っていたそうです。
また、野村万作さんも若い頃は「狂言をやっていくとは思っていなかった」と言っていました。
きっと息子・野村萬斎さんの葛藤を一番理解して、見守ってきたのは父親の野村万作さんなのでしょうね。
野村萬斎と父親のエピソード③ 野村萬斎が家出？
2021年3月20日に野村萬斎さんが親子3世代で「サワコの朝」に出演していましたが、その際、野村萬斎さんが幼い頃に家出をした思い出を語っていました。
（TBSテレビ）
厳しい稽古に耐えられなくなって…という話かと思いきや、なんと母親と喧嘩して家を飛び出したのだそう。
夕方ごろに自転車に乗って家を出ましたが、その後どうしようもなくなり、家の前をウロウロしていたところ、男性に「坊やどうしたの」と声をかけられたそう。
（TBSテレビ）
その時はお互い気づいていなかったそうですが、声をかけてきたのはなんと父親の野村万作さんだったそうです。
暗くなるまで家出をしていて顔がよく見えなかったのでしょうか。
その後父親・野村万作さんのおかげで無事に家に入れたそうです。
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野村萬斎の母親は阪本若葉子で年齢や職業、エピソードは？
野村萬斎の母親・阪本若葉子の職業は？
野村萬斎さんの母親である阪本若葉子（さかもとわかばこ）さんの職業は詩人です。
阪本若葉子『少しずつ違うソナタ』を出してます。
野村萬斎さんのお母さんですね。 pic.twitter.com/hSqORD9M5Y— 平井の本棚@山川直人さん原画展&古本市4/9〜 (@hirai_hondana) August 1, 2021
生年月日は1940年1月13日で、年齢は2022年3月現在82歳。
野村萬斎さんの父親・野村万作さんとは9歳差の夫婦になりますね。
野村萬斎と母親のエピソード① 感性は母親から受け継いだ
野村萬斎さんの母親・阪本若葉子さんは、とても自由な感性を持った人だといいます。
（ホミニス）
「母親は自由な発想の人で、ビートルズやシェイクスピアを教えてくれて、感性を磨かせてくれましたね。母方の親せきには小説家の永井荷風や高見順がいて、母も詩を書いたりしますし、よく本を読んでくれました」（セクターエイティエイト）
また、28歳の時に行ったイギリス演劇留学の後押しをしてくれたのも、母親である阪本若葉子さんだったそう。
（NHKスクエア）
野村萬斎さんが新しいことに挑戦できるのは母親・阪本若葉子さんの存在が大きかったのかもしれませんね。
野村萬斎と母親のエピソード② 野村萬斎の転機のきっかけ
2017年12月14日放送の「ごごナマ」に野村萬斎さんが出た際に、黒澤明監督映画「乱」出演時のエピソードを話していました。
（NHK）
「黒澤監督から『少年で、能・狂言の技術を有した人物を』と、（演技指導の）父に相談があったみたいで。他の子で進めるつもりが、そこに母親が私の写真を紛れ込ませたみたいです。『歳はくっているけど技術も持っているし、出演してもらおう』となった」（フラッシュ）
本当は10歳前後の子供がやる予定だったそうですが、当時17歳だった野村萬斎さんが役を射止めました。
そしてこの作品が野村萬斎さんの転機になったそう。
（NHK）
先述した通り当時野村萬斎さんは反抗期で、型に嵌められた狂言の教えと、自己表現の欲求の間で葛藤していた状態でした。
そんなときこの映画に出演し、「狂言の技術を他のものに使っていいんだ」と気付いたといいます。
（NHK）
そこから狂言の広がりや発展性に気付き、狂言と再度向き合うことができたそうです。
こんな素敵な母親や父親、そして家族や親族がいる野村萬斎さんの今後の活躍にも期待です。
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